力を取り戻す

心理学の初歩として、好きな人には自分の中に潜在的に持っている理想的な性格を投影していて、嫌いな人には自分の中に持っていて受け入れたくない性格を投影していると言われることがあって、絶対にそうだとは思いませんが、かなりの程度当てはまると思います。私たちの多くは現実社会を動かす大きな力を持つ人物に憧れを抱きますが、突き詰めれば私たちが力というものをネガティブなものとして斥けてしまった結果、自分一人の人生を動かして行くための必要最低限のパワーさえも手放してしまい、それを力のある人物に投影しているだけと見ることも出来ます。つまり自分の力を放棄している人の数が多いほど、パワーを行使することを厭わない人物が、自身に投影された借り物の力を使えるように見えるということです。どうすれば自分の力を取り戻すことが出来るのでしょうか。私の意見なんですが、様々な理由から力をネガティブなものと定義していることが根本原因と言えるのではないでしょうか。おそらく自分の力を間違った方向に使ったために、何らかの壊滅的な結果を招いた過去があったのかも知れません。それはいわゆる遠い昔の出来事だったかも知れませんが、その時の感情を今の今まで持ち越して来ている場合が、スピリチュアルに興味を持つ人の中には特に多いような気が致します。スピリチュアルな知識をいろいろ持っているにも関わらず、一般的な意味において普通の人よりもむしろ人生がままならない場合、力に関する自分の信念を今一度検討してみる必要があるかも知れません。